ちはやぶる香椎の宮の杉の葉を
ふたたびかざす我が君ぞ君
- 歌の意味
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香椎の宮の神木の杉の葉を、二度も挿頭として挿すわが君こそ、まことの君である。
- 鑑賞
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巻第九 雑歌上 527
香椎の宮の神木である杉の葉を、二度までも挿頭として挿すことになったわが君こそ、まことにすぐれた君である、と詠む歌である。筑前の香椎の宮に二度も参詣する機会を得た人の幸運を、神の杉の葉を挿頭にする姿に託して祝っている。大宰府の任を二度務めることになった人を祝った歌とみられる。
結句「我が君ぞ君」は、「君」を重ねて相手をたたえる言い方で、祝いの心を強く表している。
初句「ちはやぶる」は、「神」や神社にかかる枕詞で、ここでは「香椎の宮」を導いている。
二句「香椎の宮の」は、筑前国の香椎宮のの意である。香椎宮は仲哀天皇と神功皇后を祀る社で、大宰府とのかかわりが深い。
三句「杉の葉を」は、香椎宮の神木とされる杉の葉をの意である。
四句「ふたたびかざす」は、二度挿頭として挿すの意で、香椎宮に二度参詣することをいう。
結句「我が君ぞ君」は、わが君こそまことの君であるの意で、係助詞「ぞ」を受けて体言「君」で結び、同じ語を重ねて強調している。
かざす:草花や枝を冠や髪に挿す
- 出典
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金葉和歌集
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山吹も同じかざしの花なれど 雲居の桜なほぞ恋しき
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年を経て通ふ山路は変はらねど 今日はさかゆく心地こそすれ