- 歌の意味
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夜中に思うと悲しいことだ。陸奥の安積の沼のほとりで、旅寝をしてしまったのだなあ。
- 鑑賞
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巻第九 雑歌上 554
夜中にふと思いめぐらせると悲しいことだ、遠い陸奥の安積の沼のほとりで旅寝をしているのだなあ、と詠む歌である。都から遠く離れた陸奥の地で旅寝をしている身の心細さと悲しみを、夜半の思いとして表している。
安積の沼は陸奥国の歌枕で、花かつみの名所として知られる。
作者の「師頼」は、左大臣源俊房の子で、大納言に至った源師頼である。堀河百首の作者の一人である。
初句「小夜中に」は、夜中にの意で、「小」は語調を整える接頭語である。
二句「思へば悲し」は、思うと悲しいの意で、形容詞の終止形で言い切り、ここで句切れとなる二句切れの歌である。
三句「陸奥の」は、陸奥国のの意で、都から遠く離れた地であることを表している。
四句「安積の沼に」は、陸奥国の歌枕である安積の沼にの意である。
結句「旅寝しにけり」は、旅寝をしてしまったのだなあの意で、完了の「ぬ」に詠嘆の「けり」が付き、遠い地にいることへの気づきを込めて結んでいる。
さよなか:夜中
たびね:旅先で寝ること
あさかのぬま:陸奥国の歌枕。花かつみの名所
- 作者
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源師頼
- 出典
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金葉和歌集
- 前の歌
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うたた寝の夢なかりせば別れにし 昔の人をまたも見ましや
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家の風吹かぬものゆゑ恥づかしの 森の言の葉散らし果てつる