類なく世に面白き鳥なれば
ゆかしからずと誰か思はむ
- 歌の意味
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比べるものがないほどこの世でおもしろい鳥なのだから、見たくないなどと誰が思うだろうか。
- 鑑賞
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巻第九 雑歌上 566
比べるものもないほどこの世で見事な鳥なのだから、見たくないと思う人などいるだろうか、誰もが見たいと思う、と詠む歌である。前歌の第五百六十五首の真白の鷹を受けて、その珍しい鳥を見たいという思いを表したものとみられる。
前歌に続いて鳥を詠む歌で、反語によって、誰もが心ひかれる鳥であることを強調している。
初句「類なく」は、比べるものがないほどの意である。
二句「世に面白き」は、この世で見事なの意で、「面白し」は景色や物が趣深く、すばらしいことをいう。
三句「鳥なれば」は、鳥であるのでの意で、断定の「なり」の已然形に接続助詞「ば」が付いて理由を表している。
四句「ゆかしからずと」は、見たくないとの意で、「ゆかし」は見たい、知りたいと心ひかれる意である。
結句「誰か思はむ」は、誰が思うだろうか、誰も思わないの意で、係助詞「か」が反語を表し、推量の「む」の連体形で結ぶ係り結びとなっている。
たぐひ:比べるもの、同類
- 出典
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金葉和歌集
- 前の歌
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軒端打つ真白の鷹の餌袋に をき餌もささで返しつるかな
- 次の歌
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鳥の子のまだかひながらあらませば 尾羽といふものは生ひ出でざらまし