たゆみなく心をかくる弥陀仏
人やりならぬ誓ひたがふな
- 歌の意味
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怠ることなく心をかけて頼みとしている阿弥陀仏よ、誰に強いられたのでもなく自ら立てたその誓いに、どうか背かないでほしい。
- 鑑賞
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巻第十 雑歌下 646
怠ることなく心をかけて頼みとしている阿弥陀仏よ、誰に強いられたのでもなく自ら立てた衆生救済の誓いに、どうか背かないでほしい、と詠む歌である。阿弥陀仏が自ら立てた本願を頼みとし、必ず救ってほしいと親しく呼びかける形で、往生への切実な願いを表している。
本巻の第六百四十一首の「思ひたゆみて」に対し、本歌は「たゆみなく」と始め、仏道に励む心を詠んでいる。
初句「たゆみなく」は、怠ることなくの意である。本巻の第六百四十一首の二句「思ひたゆみて」と対照をなしている。
二句「心をかくる」は、心をかけるの意で、連体形が三句の「弥陀仏」にかかる。
三句「弥陀仏」は、阿弥陀仏の意で、呼びかけとなっている。
四句「人やりならぬ」は、他から強いられたのではないの意で、阿弥陀仏が自ら進んで立てた誓いであることをいう。
結句「誓ひたがふな」は、誓いに背くなの意で、終助詞「な」が禁止を表して結んでいる。
みだほとけ:阿弥陀仏
ひとやり:他人から強いられてすること
ちかひ:阿弥陀仏が立てた衆生救済の本願
- 出典
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金葉和歌集
- 前の歌
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草の葉に門出はしたりほととぎす 死出の山路もかくや露けき
- 次の歌
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阿弥陀仏と唱ふる声を楫にてや 苦しき海を漕ぎ離るらむ