- 歌の意味
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月の光が一面に澄みわたっていることだ。大空の雲を吹き払う夜半の嵐によって。
- 鑑賞
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巻第十一 異本歌 676
夜半の嵐が大空の雲を吹き払ったので、月の光が空一面に澄みわたっている、と詠む歌である。嵐の激しさと、その後に広がる澄んだ月の光とを対比させ、雄大な秋の夜空をとらえている。
本歌は、本集の伝本のうち異本にのみ見える歌で、異本の配列では、本集の巻第三の第百七十五首の次に置かれている。また巻第三の第百九十九首も、夜半の嵐に雲が晴れて澄む月を詠んでおり、本歌と語句を多く共有している。
作者の「経信」は、民部卿源道方の子で、大納言、大宰権帥となった源経信である。本集の撰者源俊頼の父で、桂大納言と呼ばれた。小倉百人一首にも歌が採られている。
初句「月影の」は、月の光がの意である。
二句「すみわたるかな」は、一面に澄みわたっていることだの意で、終助詞「かな」で詠嘆する二句切れの歌である。
三句「天の原」は、広々とした大空の意である。
四句「雲吹き払ふ」は、雲を吹き払うの意で、嵐が空の雲を除き去ることをいう。
結句「夜半の嵐に」は、夜半の嵐によっての意で、二句以前と倒置になっている。巻第三の第百九十九首の二句「夜半の嵐に」と同じ語である。
あまのはら:広々とした大空
すみわたる:一面に澄む
- 作者
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源経信
- 出典
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金葉和歌集
- 前の歌
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藤袴はやほころびてにほはなむ 秋の初風吹きたたずとも
- 次の歌
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眺むれば更けゆくままに雲晴れて 空ものどかに澄める月かな