- 歌の意味
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色の深い、奥山に隠れている紅葉を、嵐の風がもたらしてくれるおかげで見ることだ。
- 鑑賞
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巻第十一 異本歌 682
人の目に触れない奥山に隠れて色濃く染まった紅葉を、嵐の風が吹き散らして運んでくれるおかげで見ることができる、と詠む歌である。紅葉を散らす嵐を恨むのではなく、隠れた紅葉を届けてくれる便りとしてとらえている。
本歌は、本集の伝本のうち異本にのみ見える歌で、異本の配列では、本集の巻第三の第二百五十三首の次に置かれている。第二百五十三首も、散る紅葉葉に埋もれた戸無瀬の滝を詠んでおり、紅葉葉の歌が並べられている。
初句「色深き」は、色の深いの意で、濃く染まった紅葉をいう。
二句「み山隠れの」は、奥山に隠れているの意で、人目に触れない紅葉であることを示している。
三句「紅葉葉を」は、紅葉した葉をの意である。巻第三の第二百五十三首の二句「散る紅葉葉に」と同じ語である。
四句「嵐の風の」は、嵐の風がの意である。
結句「たよりにぞ見る」は、手だてとして見ることだの意で、係助詞「ぞ」を受けて連体形「見る」で結ぶ係り結びとなっている。
みやまがくれ:奥深い山に隠れていること
たより:ついで、手だて
- 出典
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金葉和歌集
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川霧の立ちこめつれば高瀬舟 分け行く棹の音のみぞする
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音にだに袂を濡らす時雨かな 槇の板屋の夜の寝覚めに