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極楽ははるけきほどと聞きしかど
つとめて至る所なりけり

歌の意味
極楽ははるか遠くにあると聞いていたけれど、仏道に励めば、一夜明けた早朝にでも行き着ける所であったのだ。
鑑賞
巻第二十 哀傷 1343

詞書「極楽を願ひて詠み侍りける」
 極楽ははるか遠くにあると聞いていたが、励めば行き着ける所であったと詠む歌である。詞書から、極楽往生を願って詠んだ歌とわかる。極楽は十万億土のかなたにあると説かれるが、「勤めて」に早朝の意の「つとめて」を掛けて、仏道に励めば一夜明けた朝にでも至ることができると、往生への希望を詠んでいる。
 作者の仙慶法師は、伝の詳らかでない僧である。

 初句「極楽は」は、阿弥陀仏の極楽浄土は、の意である。
 二句「はるけきほどと」は、はるか遠い所と、の意で、十万億土のかなたにあると説かれることをいう。
 三句「聞きしかど」は、聞いていたけれど、の意で、「しか」は過去の助動詞「き」の已然形、「ど」は逆接の接続助詞である。
 四句「つとめて至る」は、「つとめて」が仏道に「勤めて」と、早朝の意の「つとめて」を掛ける掛詞である。
 結句「所なりけり」は、所であったのだ、の意で、「けり」は気づきの詠嘆を表す。二句の「はるけき」と、たやすく至れることを対比している。

つとめて:仏道に「勤めて」の意と、早朝の意の「つとめて」を掛ける
作者
仙慶法師
出典
拾遺和歌集
前の歌
暗きより暗き道にぞ入りぬべき はるかに照らせ山の端の月
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一度も南無阿弥陀仏と言ふ人の 蓮の上に登らぬはなし