十六夜日記 - 阿仏尼
かりそめに立ち別れて来たけれども、子を思うその思い――その火から立つ煙をこそ、私は富士の煙と見たのだ。
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十六夜日記
東路の空が慕わしい、そのせめてもの形見でさえも――偲ぶ涙に曇ってしまう、月の光よ。
心は通い合っているらしい。都の外の月を見ても、空が慕わしいというこの同じ眺めは。