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青柳のいとつれなくもなりゆくか
いかなる筋に思ひよらまし

歌の意味
青柳の糸ではないが、あなたはひどくつれなくなっていくのか。どのような筋をたどって、あなたに思いを寄せたらよいのだろう。
鑑賞
巻第二 春歌中 67

詞書「女の許につかはしける」
 冷淡になっていく女に贈った歌である。青柳の糸から「いと」を導き、「筋」「よる」と糸の縁語を重ねて、どのような手立てで相手に思いを寄せればよいのかと、途方に暮れる心を訴えている。
 詞書によれば、女のもとに贈ったものである。
 作者の藤原師尹は藤原忠平の五男である。左大臣に至り、小一条左大臣と呼ばれた。

 初句「青柳の」は、「いと」を導く序となっている。本巻の第五十八首も同じ「青柳の」で始まり、柳の枝を糸に見立てている。
 二句「いとつれなくも」の「いと」は、柳の「糸」と、たいそうの意の「いと」を掛けた掛詞である。「つれなく」は冷淡な、の意である。
 三句「なりゆくか」の「か」は詠嘆を込めた疑問で、つれなくなっていくのか、と嘆いている。ここで句切れとなる。
 四句「いかなる筋に」の「筋」は、糸の筋と、手立て、方法の意を重ねており、「糸」の縁語である。
 結句「思ひよらまし」の「よら」は、糸を「縒る」意と、思いを「寄る」意を掛けた掛詞である。「まし」はためらいを込めた意志を表し、どうしたらよいだろう、と思い迷っている。

いと:柳の「糸」と、たいそうの意の「いと」を掛ける
よる:糸を「縒る」意と、思いを「寄る」意を掛ける
すぢ:糸の筋、また手立て、方法
作者
藤原師尹
出典
後撰和歌集
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