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我が門のひとむらすすき刈り飼はん
君が手馴れの駒も来ぬかな

歌の意味
我が家の門にひとむら茂るすすきを刈って、飼い葉にしてやろう。それなのに、あなたが乗り慣れた馬もやって来ないことだ。
鑑賞
巻第十 恋歌二 616

詞書「男の来ざりければつかはしける」
 我が家の門のひとむらのすすきを刈って飼い葉にしようと思うのに、あなたの乗り慣れた馬も来ない、と詠んだ歌である。男の来訪が途絶えたことを、馬が来ないという形で遠回しに恨んでいる。
 詞書によれば、男が通って来なかったので送った歌である。
 作者の「こまちがあね」は小野小町の姉である。経歴は詳しく伝わらない。

 初句「我が門の」は、我が家の門の、の意である。
 二句「ひとむらすすき」は、ひとかたまりに茂ったすすきで、待つ人の家の寂しさを感じさせる景である。
 三句「刈り飼はん」は、刈って飼い葉にしてやろう、の意で、「ん」は意志を表す。ここで句切れとなる。
 四句「君が手馴れの」は、あなたが乗り慣れた、の意である。
 結句「駒も来ぬかな」は、馬もやって来ないことだ、の意で、「かな」は詠嘆の終助詞である。馬が来ないことに、男が来ないことを重ねている。

ひとむら:ひとかたまり、一群れ
てなれ:手に慣れ親しむこと
こま:馬
作者
小野小町の姉
出典
後撰和歌集
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かくばかり常なき世とは知りながら 人をはるかに何頼みけん
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