年経れどいかなる人か床古りて
あひ思ふ人に別れざるらん
- 歌の意味
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年月を経ても、いったいどのような人が、寝床が古びるまで、思い合う人と別れずにいられるのだろうか。
- 鑑賞
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巻第二十 哀傷 1296
詞書は前の歌に続き「思ふ妻に後れて嘆くころ、詠み侍りける」
年月を経ても、どのような人が寝床が古びるまで、思い合う人と別れずにいられるのだろうかと詠む歌である。詞書は前歌の第千二百九十五首と同じく、愛する妻に先立たれて嘆いていた頃の歌である。共に年を重ねて添い遂げる夫婦をうらやみ、思い合っていた妻と早く別れねばならなかった我が身の不運を嘆いている。
作者の大江為基は、大江斉光の子で、学問の家である大江氏の出である。
初句「年経れど」は、年月が過ぎても、の意で、「ど」は逆接の接続助詞である。
二句「いかなる人か」は、どのような人が、の意で、係助詞「か」は結句の連体形「らん」で結ぶ係り結びである。
三句「床古りて」は、寝床が古びるまで、の意で、長く添い遂げることをいう。
四句「あひ思ふ人に」は、互いに思い合う人と、の意で、前歌の第千二百九十五首の二句「あひ見るべしと」と、「あひ」の語を共有している。
結句「別れざるらん」は、別れずにいるのだろうか、の意で、「ざる」は打消、「らん」は現在推量の助動詞である。
とこ:床。寝床
ふる:古る。古びる
- 作者
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大江為基
- 出典
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拾遺和歌集
- 前の歌
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藤衣あひ見るべしと思ひせば まつにかかりて慰めてまし
- 次の歌
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墨染の衣の袖は雲なれや 涙の雨の絶えず降るらん