- 歌の意味
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墨染の衣の袖は雲なのだろうか。だから涙の雨が絶えず降るのだろう。
- 鑑賞
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巻第二十 哀傷 1297
詞書「題しらず」
墨染の衣の袖は雲なのか、だから涙の雨が絶えず降るのだろうと詠む歌である。黒い喪服の袖を、雨を降らせる黒雲に見立て、その袖から絶えず涙がこぼれることを雨にたとえて、尽きることのない悲しみを詠んでいる。
初句「墨染の」は、墨で染めたような黒い喪服の、の意である。本巻の第千二百九十首の三句「すみぞめの」と、喪服を詠む点で通い合っている。
二句「衣の袖は」は、衣の袖は、の意で、本巻の第千二百九十首の四句「衣の袖の」と、同じ語を共有している。
三句「雲なれや」は、雲なのだろうか、の意で、「なれ」は断定の助動詞「なり」の已然形、「や」は疑問を表し、雲だからか、の意となる。
四句「涙の雨の」は、涙の雨が、の意で、涙を雨にたとえている。
結句「絶えず降るらん」は、絶えず降るのだろう、の意で、「らん」は原因を推量する助動詞である。雲と雨とが縁語である。
すみぞめ:墨染。墨で染めたような黒い喪服
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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