女郎花なびくを見れば秋風の
吹き来る末もなつかしきかな
- 歌の意味
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女郎花が風になびくのを見ると、その秋風が吹いてくる先の方までも、心ひかれることだ。
- 鑑賞
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巻第四 秋歌上 252
詞書「法性寺入道前太政大臣の家にて、女郎花随風といへる心をよみ侍りける」
法性寺入道前太政大臣藤原忠通の邸で、「女郎花随風(女郎花風に随ふ)」という題で詠んだ歌である。女郎花が風になびくのを見ると、その秋風が吹いて来る先の方までも心ひかれる、と詠む。女郎花を女性になぞらえる伝統を踏まえ、女郎花をなびかせる風の来し方にまで思いを寄せる心を表している。
作者の「前中納言雅兼」は源雅兼である。右大臣源顕房の子で、権中納言に至った。源雅頼の父にあたる。
前歌の第二百五十一首が女郎花を手折ろうとする心を詠んだのに対し、本歌は女郎花をなびかせる風に心を寄せている。
初句「女郎花」は、一首の主題を示し、詞書の題の「女郎花」にあたる。前歌の第二百五十一首に続いて女郎花を詠む。
二句「なびくを見れば」は、已然形に「ば」が付いた確定条件で、なびくのを見ると、の意である。題の「随風」をこの句で表す。
三句「秋風の」は、女郎花をなびかせる秋風の、の意である。
四句「吹き来る末も」の「末」は、風が吹いて来る先、行く手をいう。「も」は、女郎花だけでなくその先までも、の意である。
結句「なつかしきかな」の「なつかし」は心ひかれる意で、「かな」は詠嘆の終助詞である。
すゑ:風の吹いて来る先、行く手
- 作者
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源雅兼
- 出典
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千載和歌集
- 前の歌
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露しげきあしたの原の女郎花 一枝折らん袖は濡るとも
- 次の歌
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女郎花涙に露や置き添ふる 手折ればいとど袖のしをるる