朝な朝な籬の菊のうつろへば
露さへ色の変はりゆくかな
- 歌の意味
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毎朝毎朝、籬の菊が色を変えてゆくので、それに置く露までもが色を変えてゆくことだ。
- 鑑賞
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巻第五 秋歌下 349
詞書「菊の歌とてよめる」
「菊の歌」として詠んだ歌である。朝ごとに籬の菊が色を変えてゆくので、その花に置く露までもが、花の色を映して色を変えてゆく、と詠む。本来は無色の露が、移ろう菊の色を映して変わってゆくという、細やかな観察を詠んでいる。
作者の「祐盛法師」は源俊頼の子である。俊恵の弟にあたる。
本巻の第三百四十六首から第三百五十首までの五首は菊の歌で、第三百四十六首第三百四十八首第三百五十首は結句に「白菊の花」を置く。
初句「朝な朝な」は、毎朝毎朝、の意で、日ごとに進む移ろいを示す。
二句「籬の菊の」の「籬」は竹や柴で粗く編んだ垣根である。前歌の第三百四十八首の「籬にのみは」と同じく、籬の菊を詠む。
三句「うつろへば」の「うつろふ」は花の色が変わる意で、白菊が霜にあって紫に色づくことをもいう。次歌の第三百五十首の「月にうつろふ」と同じ語を用いる。
四句「露さへ色の」の「さへ」は添加の副助詞で、菊ばかりでなく露までも、の意である。
結句「変はりゆくかな」の「かな」は詠嘆で、露の色までも変わってゆくことへの感動を示す。
うつろふ:花の色が変わる、色あせる
まがき:竹や柴で目を粗く編んだ垣根
- 作者
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祐盛
- 出典
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千載和歌集
- 前の歌
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雪ならば籬にのみは積もらじと 思ひとくにぞ白菊の花
- 次の歌
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冴えわたる光を霜にまがへてや 月にうつろふ白菊の花