命を捨てても、蓬莱の玉の枝を手折らなければ、帰って来なかったでしょう。 (蓬莱の玉の枝を持参したからには、私の求婚に答えてもらうまでは帰りません。)
跡かたもなく燃えると知っていたなら、火にくべたりしないで見ていたものを(にせものとは知りもしないので、心配し火にくべてみたのです。)
何年経っても子安貝をお持ちいただくのをお待ちしておりますが、子安貝が取れなかったので待つ効(かい)がないと聞いたが、それは本当でしょうか。
葎が生い茂るこの竹取の家で、永年すごして来た私のようなものが、どうしてりっぱな御殿を見ましょうか。帝のもとでの宮仕えなどかんがえてもおりません。