いつまでのはかなき人の言の葉か
心のあきの風を待つらむ
- 歌の意味
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いつまで続くのか分からない、頼りない人の言葉なのだろうか。木の葉が秋風を待って散るように、心に飽きの風が吹くのを待っているのだろう。
- 鑑賞
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巻第十三 恋歌五 897
詞書「あだなる男をあひ知りて、心ざしはありと見えながら、なほ疑はしくおぼえければ、つかはしける」
いつまで続くか分からない頼りない人の言葉なのか、心に飽きの風が吹くのを待っているのだろう、と詠んだ歌である。相手の愛の言葉を木の葉にたとえ、秋風に散る葉のように、心変わりの時を待っているのではないかと疑っている。
詞書によれば、浮気な男と知り合い、愛情はあるように見えながら、やはり疑わしく思われたので送った歌である。本巻にはこの歌から秋の景物に寄せる歌が続き、第九百二首まで秋の夜や秋の草葉が詠まれている。
作者は「よみ人しらず」で、詠み手の名は伝わらない。
初句「いつまでの」は、いつまで続くのか、の意である。
二句「はかなき人の」は、頼りない人の、の意で、詞書の浮気な男を指している。
三句「言の葉か」は、言葉なのか、の意で、「言の葉」の「葉」は四句以下の「秋」「風」と縁語になっている。ここで句切れとなる。
四句「心のあきの」は、心の秋の、の意で、「あき」に季節の「秋」と心が離れる「飽き」を掛けている。
結句「風を待つらむ」は、風を待っているのだろう、の意で、「らむ」は現在の推量を表す。葉が秋風に散るように言葉も散るだろうという含みがある。
ことのは:言葉
あき:季節の「秋」と、心が離れる「飽き」を掛ける
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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後撰和歌集
- 前の歌
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空蝉のむなしくからになるまでも 忘れんと思ふ我ならなくに
- 次の歌
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うたた寝の夢ばかりなる逢ふことを 秋の夜すがら思ひつるかな