君がため移して植うる呉竹に
千代も籠もれる心地こそすれ
- 歌の意味
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あなたのために移し植えるこの呉竹には、千年の齢までもこもっている心地がすることだ。
- 鑑賞
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巻第二十 慶賀歌 1382
詞書「東宮の御前に呉竹植ゑさせたまひけるに」
あなたのために移し植える呉竹に、千代もこもっている心地がする、と詠んだ歌である。東宮の御前に植える呉竹の節と節の間を「よ」ということから、その竹に千代の齢がこもっていると見て、東宮の長寿を祝っている。
詞書によれば、東宮の御前に呉竹を植えさせなさった時に詠んだ歌である。
作者の「きよただ」は藤原清正である。藤原兼輔の子で、三十六歌仙の一人に数えられる。
初句「君がため」は、あなたのために、の意で、東宮を指している。本巻の第千三百七十五首、第千三百七十八首と同じ初句である。
二句「移して植うる」は、移し植える、の意である。
三句「呉竹に」は、呉竹に、の意で、節の多い竹である。
四句「千代も籠もれる」は、千年の齢までもこもっている、の意で、竹の節の間を「よ」ということから「千代」を導いている。
結句「心地こそすれ」は、心地がすることだ、の意で、「こそ」を受けて已然形「すれ」で結ぶ係り結びとなっている。
くれたけ:淡竹の異名、葉が細く節の多い竹
よ:竹の節と節の間
とうぐう:皇太子
- 作者
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藤原清正
- 出典
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後撰和歌集
- 前の歌
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年の数積まむとすなる重荷には いとど小付けを樵りも添へなむ
- 次の歌
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斧の柄の朽ちむも知らず君が世の 尽きむ限りはうち試みよ