み山木の二葉三葉にもゆるまで
消えせぬ雪と見えもするかな
- 歌の意味
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奥山の木々が二葉三葉と芽吹くまで、燃えても消えない雪のように見えもすることだ、山桜は。
- 鑑賞
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巻第十六 雑春歌 1051
詞書「山桜を見侍りて」
奥山の木々が二葉三葉と芽吹く頃まで、消えずに残る雪のように見えもすることだと、山桜を詠む歌である。詞書から、山桜を見て詠んだ歌とわかる。山桜の白い花を消えない雪に見立て、「萌ゆ」と「燃ゆ」を掛けて、燃えても消えない雪という意外な取り合わせで花の白さを印象づけている。ここから第千五十三首まで、山桜を詠む歌が続く。
作者の「平きむさね」は平公誠である。平安中期の歌人で、伝は詳らかでない。
初句「み山木の」は、奥山の木の、の意で、「み」は接頭語である。次歌の第千五十二首の四句「み山桜は」と、「み山」の語を共有している。
二句「二葉三葉に」は、二葉三葉と、の意で、木々が芽吹いて若葉を出すさまをいう。
三句「もゆるまで」は、芽吹くまで、の意で、「もゆ」は芽が「萌ゆ」と、火が「燃ゆ」を掛ける掛詞である。
四句「消えせぬ雪と」は、消えない雪と、の意で、三句の「燃ゆ」と「消え」が対をなしている。
結句「見えもするかな」は、見えもすることだ、の意で、「かな」は詠嘆を表す。
もゆ:芽が「萌ゆ」意と、火が「燃ゆ」意を掛ける
みやまぎ:深山木。奥山の木
- 作者
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平公誠
- 出典
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拾遺和歌集
- 前の歌
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ひのもとに咲ける桜の色見れば 人の国にもあらじとぞ思ふ
- 次の歌
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片山に畑焼く男かの見ゆる み山桜はよきて畑焼け