- 歌の意味
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笹の葉を夕暮れのうちに折り敷いて寝床とすると、露の玉が散る旅の草枕であることだ。
- 鑑賞
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巻第八 羈旅歌 514
詞書は前の歌に続き「百首歌召しける時、旅歌とてよませ給うける」
久安百首の旅の題の歌である。笹の葉を夕暮れのうちに折り敷いて寝床とすると、露の玉が散る旅の草枕であることだ、と詠む。笹の葉を敷いた野宿の寝床に置く露を、玉が散ると美しく見立て、旅寝のわびしさを涙の連想とともに表している。
作者の「同院安芸」は待賢門院安芸である。前歌の作者と同じく待賢門院に仕えた女房で、久安百首の作者の一人である。
久安百首の旅の歌の一連の六首目である。なお本文の二句は「ゆふ暮なから」とあり、読み仮名の行の「ゆふつゆなから」と一致しない。ここでは本文の表記に従う。読み仮名の行によれば、夕露が置いたまま笹の葉を折り敷く意となり、四句の「玉散る」とよく照応する。
初句「笹の葉を」は、旅寝の床として敷く笹の葉を、の意である。
二句「夕暮ながら」の「ながら」は、そのままの状態で、の意で、夕暮れのうちに、の意となる。
三句「折り敷けば」は、折って敷くと、の意で、「ば」は已然形に付く確定条件である。本巻の第五百首、第五百四十四首にも「折り敷く」の語が見える。
四句「玉散る旅の」の「玉」は笹の葉に置いた露の玉で、旅の涙をも思わせる。
結句「草枕かな」の「草枕」は草を結んで枕とする旅寝の意で、「かな」は詠嘆の終助詞である。
をりしく:折って敷く
くさまくら:草を結んで枕とすること、旅寝
- 作者
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待賢門院安芸
- 出典
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千載和歌集
- 前の歌
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道すがら心もそらに眺めやる 都の山の雲隠れぬる
- 次の歌
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浦伝ふ磯の苫屋の梶枕 聞きも習はぬ波の音かな