ことならば折りつくしてむ梅の花
我が待つ人の来ても見なくに
- 歌の意味
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どうせ同じことなら、梅の花を折り尽くしてしまおう。私が待つ人は来て見てもくれないのだから。
- 鑑賞
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巻第一 春歌上 24
詞書は前の歌に続き「題しらず」
待つ人が来て見てくれないのなら、いっそ梅の花を折り尽くしてしまおうと詠んだ歌である。来ない人へのもどかしさと恨めしさが、花を折るという行為に向けられている。
作者は「よみ人しらず」で、詠み手の名は伝わらない。
初句「ことならば」は、同じことならば、どうせなら、の意を表す。
二句「折りつくしてむ」の「てむ」は強い意志を表す。前歌の第二十三首の結句と同じ句で、二首は対をなしている。ここで句切れとなる。
三句「梅の花」は、折り尽くそうとする対象を示す。
四句「我が待つ人の」は、来訪を待ちわびている人を示す。
結句「来ても見なくに」の「なくに」は、〜しないのだから、と理由を表す。前歌が来る人もいないだろうと推し量ったのに対し、本歌は待つ人が来ないと嘆いており、思いがより切実になっている。
をりつくす:残らず折り取る
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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後撰和歌集
- 前の歌
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来て見べき人もあらじな我が宿の 梅の初花折りつくしてむ
- 次の歌
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吹く風に散らずもあらなむ梅の花 我が狩衣一夜宿さむ