来て見べき人もあらじな我が宿の
梅の初花折りつくしてむ
- 歌の意味
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来て見てくれるはずの人もいないだろう。それなら我が家の梅の初花を、すっかり折り尽くしてしまおう。
- 鑑賞
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巻第一 春歌上 23
詞書は前の歌に続き「題しらず」
訪ねて来て梅を見てくれる人もいないだろうからと、我が家の梅の初花を折り尽くしてしまおうと詠んだ歌である。人の来訪を待つ寂しさが、花を独り占めにしようという投げやりな気持ちとなって表れている。
作者は「よみ人しらず」で、詠み手の名は伝わらない。
初句「来て見べき」の「べき」は当然を表し、来て見るはずの、の意である。
二句「人もあらじな」の「じ」は打消の推量、「な」は詠嘆で、そういう人もいないだろうと寂しく推し量っている。ここで句切れとなる。
三句「我が宿の」は、我が家の、の意である。本巻の第二十六首も同じく「我が宿の梅の初花」で始まっている。
四句「梅の初花」は、その年に初めて咲いた梅の花を示す。
結句「折りつくしてむ」の「てむ」は強い意志を表し、すっかり折り尽くしてしまおうという意である。次歌の第二十四首も同じ「折りつくしてむ」を二句に置き、対をなしている。
はつはな:その年、またはその木に初めて咲く花
をりつくす:残らず折り取る
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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後撰和歌集
- 前の歌
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我が背子に見せむと思ひし梅の花 それとも見えず雪の降れれば
- 次の歌
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ことならば折りつくしてむ梅の花 我が待つ人の来ても見なくに