- 歌の意味
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鴬が糸として縒るという美しい柳の枝を、吹き乱さないでおくれ、春の山風よ。
- 鑑賞
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巻第三 春歌下 131
詞書「題しらず」
鴬が糸に縒るという美しい柳の枝を、春の山風よ吹き乱さないでほしいと呼びかけた歌である。柳の枝を糸に見立て、鴬と柳と風を取り合わせて、春の景を優美に描いている。
作者は「よみ人しらず」で、詠み手の名は伝わらない。原文の作者表記は「よみ人も」とあるが、ここでは「よみ人しらず」として扱う。
古今和歌集の神遊びの歌に、鴬が青柳を糸に縒って梅の花笠を縫うという趣向があり、本歌の「鴬の糸に縒るてふ」はこれを踏まえている。
初句「鴬の」は、柳に来て鳴く鴬を示す。巻頭の第八十一首や第百一首にも鴬が詠まれている。
二句「糸に縒るてふ」の「てふ」は「といふ」の約で、鴬が糸として縒るという、の意である。
三句「玉柳」は柳の美称である。本巻の第九十四首にも柳が詠まれている。
四句「吹きな乱りそ」の「な〜そ」は禁止で、吹き乱さないでおくれ、の意である。ここで句切れとなる。
結句「春の山風」は呼びかけで、体言止めとなっている。四句に対する倒置の形をとる。
たまやなぎ:柳の美称
よる:糸をよじり合わせる
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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後撰和歌集
- 前の歌
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朝ぼらけ下行く水は浅けれど 深くぞ花の色は見えける
- 次の歌
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いつの間に散り果てぬらん桜花 面影にのみ色を見せつつ