白露の置かまく惜しき秋萩を
折りてはさらに我や隠さん
- 歌の意味
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白露が置くことさえ惜しい秋萩を、折り取ったうえ、さらに私が隠してしまおうか。
- 鑑賞
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巻第六 秋歌中 300
詞書は前の歌に続き「秋の歌とてよめる」
白露が置くことさえ惜しいほど大切な秋萩を、折り取ったうえ、さらに人目から隠してしまおうかと詠んだ歌である。露にも人にも触れさせたくないほど、萩を独り占めしたい心を表している。
本巻の第二百九十八首から第三百首までは、詞書「秋の歌とてよめる」のもとに秋萩の歌が三首並んでいる。本歌はその三首目である。
作者は「よみ人しらず」で、詠み手の名は伝わらない。
初句「白露の」は、白露が、の意である。
二句「置かまく惜しき」の「置かまく」は、置くであろうこと、の意で、白露が置くことが惜しい、の意である。
三句「秋萩を」は、秋萩を、の意で、本巻の第二百九十八首、第二百九十九首に続いて秋萩を詠んでいる。
四句「折りてはさらに」は、折り取ったうえ、さらに、の意である。
結句「我や隠さん」の「や」は疑問の係助詞で、連体形「ん」と係り結びをなし、私が隠してしまおうか、の意である。
おかまく:置くであろうこと
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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後撰和歌集
- 前の歌
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わが宿の庭の秋萩散りぬめり 後見む人やくやしと思はむ
- 次の歌
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秋萩の色づく秋をいたづらに あまた数へて老いぞしにける