雁鳴きて寒き朝の露ならし
竜田の山をもみだすものは
- 歌の意味
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雁が鳴いて寒い朝の露であるらしい。竜田の山を紅葉させるものは。
- 鑑賞
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巻第七 秋歌下 377
詞書「題しらず」
竜田の山を紅葉させるのは、雁が鳴いて寒くなった朝に置く露であるらしいと詠んだ歌である。露が木の葉を染めるという考えを踏まえ、紅葉の原因を推し量っている。
前歌に続いて竜田山の紅葉を詠む歌である。本巻の第三百五十九首と同じく、雁の声と竜田山の紅葉を取り合わせている。
作者は「よみ人しらず」で、詠み手の名は伝わらない。
初句「雁鳴きて」は、雁が鳴いて、の意で、雁の渡る晩秋の季節を示している。
二句「寒き朝の」は、寒い朝の、の意である。
三句「露ならし」の「らし」は根拠のある推定の助動詞で、露であるらしい、の意である。ここで句切れとなる。
四句「竜田の山を」は、竜田山を、の意である。
結句「もみだすものは」の「もみだす」は、紅葉させる意で、紅葉させるものは、の意である。三句と倒置の関係にあり、推し量る対象を最後に示している。
もみだす:紅葉させる、色づかせる
あした:朝
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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後撰和歌集
- 前の歌
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妹が紐解くと結ぶとたつた山 今ぞ紅葉の錦織りける
- 次の歌
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見るごとに秋にもなるかな竜田姫 紅葉染むとや山も着るらん