逢ふことは夢の中にもうれしくて
寝覚めの恋ぞわびしかりける
- 歌の意味
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逢うことは、夢の中であってもうれしいけれど、目覚めた後の恋しさはつらいものであった。
- 鑑賞
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巻第十四 恋歌四 921
詞書は前の歌に続き「題しらず」
恋しい人に逢うことは夢の中でもうれしいが、目覚めた後に残る恋しさはかえってつらいと詠む歌である。夢で逢えた喜びが、目覚めたときの寂しさをいっそう際立たせるという、夢の逢瀬の切なさを詠んでいる。
本巻の第九百十九首から第九百二十二首まで、夢を詠む歌が四首続く。
初句「逢ふことは」は、逢うことは、の意である。
二句「夢の中にも」は、夢の中であっても、の意である。前歌の第九百二十首の「夢」を受けている。
三句「うれしくて」は、うれしいけれど、の意で、下の句へ逆接的に続いている。
四句「寝覚めの恋ぞ」は、目覚めた後の恋しさは、の意である。本巻の第九百十九首の「寝ても覚めても」と、眠りと目覚めを詠む点を共有している。
結句「わびしかりける」は、つらいものであった、の意で、係助詞「ぞ」を受けて過去の助動詞「けり」の連体形「ける」で結んでいる。
ねざめ:寝覚め。夜中に目を覚ますこと
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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拾遺和歌集
- 前の歌
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見る夢のうつつになるは世の常ぞ うつつの夢になるぞ悲しき
- 次の歌
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忘れじよゆめと契りし言の葉は うつつにつらき心なりけり