降る雪にもの思ふわが身劣らめや
積もり積もりて消えぬばかりぞ
- 歌の意味
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降る雪に、物思いをするわが身が劣るだろうか、劣りはしない。思いが積もりに積もって、今にも消え入りそうなばかりだ。
- 鑑賞
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巻第八 冬歌 495
詞書「題しらず」
降る雪に、物思いをするわが身が劣るだろうか、思いが積もりに積もって今にも消え入りそうだ、と詠んだ歌である。降り積もっては消える雪に、思いが積もって身も消え入りそうな恋の苦しさを重ねている。
本巻の第四百八十五首が雪を眺める我も思い消えつつと詠んだのと同じく、雪の「積もる」「消える」を恋の思いに重ねている。
作者は「よみ人しらず」で、詠み手の名は伝わらない。
初句「降る雪に」は、降る雪に比べて、の意である。
二句「もの思ふわが身」は、恋の物思いをするわが身、の意である。
三句「劣らめや」の「や」は反語を表し、劣るだろうか、劣りはしない、の意である。ここで句切れとなる。
四句「積もり積もりて」は、積もりに積もって、の意で、雪が積もることと思いが積もることを重ねている。
結句「消えぬばかりぞ」は、今にも消え入ってしまいそうなばかりだ、の意で、「消え」は雪の縁語である。
ものおもふ:恋などで思い悩む
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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後撰和歌集
- 前の歌
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涙川身投ぐばかりの淵はあれど 氷解けねば行く方もなし
- 次の歌
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夜ならば月とぞ見まし我が宿の 庭白妙に降り積もる雪