光待つ露に心を置ける身は
消えかへりつつ世をぞ恨むる
- 歌の意味
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日の光を待つ露のように、はかないものに心を寄せている身は、消え入るような思いを繰り返しながら、二人の仲を恨むことだ。
- 鑑賞
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巻第九 恋歌一 527
詞書「題しらず」
日の光を待つ露のようなはかない身は、消え入るような思いを繰り返しながら二人の仲を恨むと詠んだ歌である。日が出れば消える露にわが身をなぞらえ、相手の訪れを待ちながら苦しむ心を表している。
本巻の第五百十一首の白露と同じく、消えやすい露に恋の身を重ねている。
作者は「よみ人しらず」で、詠み手の名は伝わらない。
初句「光待つ」は、日の光を待つ、の意で、相手の訪れを待つことを重ねている。
二句「露に心を」は、露のようなはかないものに心を、の意である。
三句「置ける身は」は、寄せている身は、の意で、「置く」は露の縁語である。
四句「消えかへりつつ」は、消え入るような思いを繰り返しながら、の意で、「消え」は露の縁語である。
結句「世をぞ恨むる」の「世」は男女の仲の意で、係助詞「ぞ」と連体形「恨むる」が係り結びをなしている。
きえかへる:消え入るほどに思い悩む
よ:男女の仲
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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後撰和歌集
- 前の歌
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淵瀬ともいさやしら浪立ち騒ぐ 我が身ひとつは寄る方もなし
- 次の歌
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潮満たぬ海と聞けばや世とともに みるめなくして年の経ぬらん