月日をも数へけるかな君恋ふる
数をも知らぬ我が身何なり
- 歌の意味
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月日までも数えていたのですね。あなたを恋しく思う回数も数えきれない私の身は、いったい何なのだろう。
- 鑑賞
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巻第九 恋歌一 543
詞書「返し」
あなたは月日まで数えていたのか、あなたを恋しく思う数さえ数えきれない私はいったい何なのだろう、と詠んだ歌である。前歌で約束の月日を過ぎたと責められたのに対し、自分の恋しさは数えられないほどだと答えている。
前歌への返歌である。前歌の「月日を過ぐす」を受けて「月日をも数へける」と返し、相手が月日を数えていたことを逆手にとって、自分の思いの深さを示している。
作者は「よみ人しらず」で、詠み手の名は伝わらない。原文の作者表記は「よみ人も」とあるが、ここでは「よみ人しらず」として扱う。
初句「月日をも」は、月日までも、の意で、前歌の二句「月日を過ぐす」を受けている。
二句「数へけるかな」の「かな」は詠嘆の終助詞で、数えていたのですね、の意である。ここで句切れとなる。
三句「君恋ふる」は、あなたを恋い慕う、の意である。
四句「数をも知らぬ」は、回数も数えきれない、の意で、二句の「数へ」と対応している。
結句「我が身何なり」は、私の身はいったい何なのか、の意である。
かぞふ:数える
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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後撰和歌集
- 前の歌
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来んと言ひし月日を過ぐす姨捨の 山の端つらきものにぞありける
- 次の歌
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木の芽はる春の山田をうち返し 思ひ止みにし人ぞ恋しき