高砂のまつと言ひつつ年を経て
変はらぬ色と聞かば頼まむ
- 歌の意味
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高砂の松のように待つと言いながら年を経て、それが松の変わらない緑のように変わらない心だと聞くのならば、頼みにもしよう。
- 鑑賞
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巻第十二 恋歌四 864
詞書「女のもとに男、かくしつつ世をや尽くさむ高砂のといふことを言ひつかはしたりければ」
高砂の松のように待つと言いながら年を経て、変わらぬ色だと聞くなら頼みにしよう、と詠んだ歌である。待ち続けるばかりで一生を終えるのかと訴える男に対し、その心が本当に変わらないのなら信じようと、条件をつけて応じている。
詞書によれば、男が女のもとへ、古今和歌集雑上のよみ人しらずの歌「かくしつつ世をや尽くさむ高砂の尾上に立てる松ならなくに」の上の句を言い送ってきたので詠んだ歌である。男が引いた歌の「高砂の」「松」を受けて応じている。
作者は「よみ人しらず」で、詠み手の名は伝わらない。
初句「高砂の」は、播磨の歌枕である高砂の、の意で、男が引いた古今和歌集の歌の三句を受けている。本巻の第八百三十四首も初句を「高砂の」としている。
二句「まつと言ひつつ」は、待つと言いながら、の意で、「まつ」に「松」と「待つ」を掛けている。
三句「年を経て」は、年を過ごして、の意である。
四句「変はらぬ色と」は、変わらない色だと、の意で、常緑の松の色に変わらぬ心を重ねている。
結句「聞かば頼まむ」は、聞くのならば頼みにしよう、の意で、「む」は意志を表す。
たかさご:播磨の歌枕。松の名所
まつ:「松」と「待つ」を掛ける
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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後撰和歌集
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