我が祈ることは一つぞ天の川
そらに知りても違へざらなん
- 歌の意味
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私が祈ることはただ一つだ。天の川の星よ、空の上で推し量って知るのだとしても、どうかたがえないでほしい。
- 鑑賞
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巻第三 秋歌 154
詞書「題しらず」
七夕の夜に私の祈ることはただ一つであり、天の川の二星よ、それを空の上で察してたがえずにかなえてほしいと願う歌である。七夕に星へ願い事をする習わしを背景に、ひたむきな願いを天に託している。
初句「我が祈る」は、私が祈る、の意である。
二句「ことは一つぞ」は、ことはただ一つだ、の意である。ここで句切れとなる。
三句「天の川」は、天の川に呼びかける形で、そこにいる二星をさす。本巻の第百四十三首から続いた天の川の歌が、ここで結ばれる。
四句「そらに知りても」は、「そら」に天の空の意と、確かな根拠なく推し量る意を掛けた掛詞である。
結句「違へざらなん」は、たがえないでほしい、の意で、「なん」は他に対する願望の終助詞である。本巻の第百四十二首から続いた七夕の一連を、地上の人の祈りで締めくくっている。
そら:天の空の意と、確かな根拠なく推し量る意を掛ける
たがふ:食い違わせる。約束などに背く。違ふ
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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拾遺和歌集
- 前の歌
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逢ひ見ても逢はでも嘆くたなばたは いつか心ののどけかるべき
- 次の歌
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君来ずは誰に見せまし我が宿の 垣根に咲ける朝顔の花