- 歌の意味
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逢坂の関の岩の角を踏み鳴らして、山から立ち出てくる桐原の牧の馬よ。
- 鑑賞
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巻第三 秋歌 169
詞書「少将に侍りける時、駒迎へにまかりて」
逢坂の関の岩角を蹄で踏み鳴らしながら、山から姿を現す桐原の牧の馬を詠む歌である。駒迎えの行事の勇壮な光景を、音と動きによって生き生きと描いている。詞書によれば、作者が近衛少将であった時、駒迎えに出向いて詠んだ歌である。駒迎えは、八月に諸国の牧から献上される馬を逢坂の関まで出迎えた行事である。
作者の「大弐高遠」は藤原高遠である。藤原斉敏の子で、藤原実資の兄にあたる。大宰大弐を務め、中古三十六歌仙に数えられる。
初句「逢坂の」は、山城と近江の境にあった逢坂の関をいう。次歌の第百七十首も同じ「逢坂の」で始まり、駒迎えを詠む二首が並ぶ。
二句「関の岩かど」は、関の岩の角をいう。
三句「踏みならし」は、踏み鳴らして、の意で、馬の蹄の音を響かせる。
四句「山立ち出づる」は、山から立ち出てくる、の意である。
結句「桐原の駒」は、信濃国の桐原の牧から献上された馬をいい、体言止めで一首を結ぶ。
こまむかへ:八月に諸国の牧から献上される馬を、逢坂の関で出迎えた行事。駒迎へ
いはかど:岩の角。岩角
きりはら:信濃国の桐原の牧。朝廷に馬を献上した
- 作者
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藤原高遠
- 出典
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拾遺和歌集
- 前の歌
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来で過ぐす秋はなけれど初雁の 聞くたびごとにめづらしきかな
- 次の歌
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逢坂の関の清水に影見えて 今や引くらんもち月の駒