絁はさけからみてぞ人は着る
ひろや足らぬと思ふなるべし
- 歌の意味
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絁は、裂けたところを絡み合わせて人は着る。長さが足りないと思うのだろう。
- 鑑賞
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巻第七 物名 408
詞書「さけからみ」
粗い絹織物の絁は、裂けたところを絡み合わせて人は着る、長さが足りないと思うのだろうと詠む歌と解される。粗末な衣を繕って着る暮らしぶりを詠み、二句の「さけからみ」の音の続きに、詞書の「さけからみ」の名を隠している。詞書の「さけからみ」は、この歌に詠み込まれた物の名である。
作者の「すけみ」は藤原輔相である。藤原弘経の子で、藤六と呼ばれた平安時代中期の歌人である。物名の歌を得意とし、家集に藤六集がある。
初句「絁は」は、太い糸で粗く織った絹は、の意である。
二句「さけからみてぞ」は、裂けたところを絡み合わせて、の意と解され、「さけからみ」の名を隠している。前歌の魚の名に続き、食べ物の名が詠まれる。
三句「人は着る」は、人は着る、の意で、係助詞「ぞ」を受けて連体形「着る」で結ぶ。ここで句切れとなる。
四句「ひろや足らぬと」は、長さが足りないと、の意で、「や」は疑問を表す。
結句「思ふなるべし」は、思うのだろう、の意で、「なる」は断定、「べし」は推量の助動詞である。
さけからみ:食べ物の名とされるが、詳しくは明らかでない。「裂け絡みて」の音の続きに隠して詠み込む
あしぎぬ:太い糸で粗く織った絹。絁
ひろ:両手を広げた長さ。尋
- 作者
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藤原輔相
- 出典
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拾遺和歌集
- 前の歌
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み吉野も若菜摘むらん我妹子が ひはらかすみて日数経ぬれば
- 次の歌
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雲まよひほしのあゆくと見えつるは 蛍の空に飛ぶにぞありける