- 歌の意味
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白波にとって、ここは故郷なのだろうか。紅葉の錦を着ては、何度も寄せては返していく。
- 鑑賞
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巻第十七 雑秋歌 1130
詞書「題しらず」
散った紅葉を浮かべた白波が、寄せては返すさまを、紅葉の錦を着て故郷に帰る姿に見立て、白波にとってここは故郷なのだろうかと詠む歌である。前歌の第千百二十九首と同じく、錦を着て故郷に帰るという言い方にちなんでいる。
初句「白浪は」は、白波は、の意である。
二句「古里なれや」は、故郷なのだろうか、の意で、已然形に「や」がついて疑問を表す。前歌の第千百二十九首の初句「古里に」と、故郷を詠む点で並んでいる。ここで句切れとなる二句切れの歌である。
三句「紅葉葉の」は、紅葉した葉の、の意である。
四句「錦を着つつ」は、錦を着ては、の意で、「つつ」は反復を表す接続助詞である。前歌の第千百二十九首の四句「紅葉の錦」と同じ見立てを共有している。
結句「立ち帰るらん」は、寄せては返すのだろう、の意で、「立ち帰る」は故郷に帰る意と、波が寄せ返す意を重ねている。
たちかへる:立ち帰る。もとの所へ戻る。波が寄せては返す意にも用いる
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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拾遺和歌集
- 前の歌
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古里に帰ると見てや竜田姫 紅葉の錦空に着すらん
- 次の歌
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紅葉葉の流るる時は竹川の 淵の緑も色変はるらむ