逢ふことのかく難ければつれもなき
人の心や岩木なるらん
- 歌の意味
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逢うことがこれほどむずかしいので、つれないあの人の心は、岩や木のように情けを知らないものなのだろうか。
- 鑑賞
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巻第十二 恋歌二 758
詞書は前の歌に続き「題しらず」
逢うことがこれほどむずかしいので、つれない人の心は岩や木なのだろうか、と詠む。どれほど思いを尽くしても応えてくれない相手の心を、感情をもたない岩や木にたとえ、その冷たさを恨む歌である。
作者の「賀茂政平」は賀茂社の神官である。経歴の詳細は多く伝わらない。
初句「逢ふことの」は、恋人と逢うことが、の意である。
二句「かく難ければ」の「ば」は已然形に付いて原因を表し、これほどむずかしいので、の意である。
三句「つれもなき」は、つれない、冷たい、の意で、四句の「人」にかかる。
四句「人の心や」の「や」は疑問の係助詞で、結句の「らん」と係り結びをなす。
結句「岩木なるらん」の「岩木」は岩と木で、心をもたないもののたとえである。「らん」は推量の助動詞「らむ」の連体形で、四句の「や」の結びである。岩や木なのだろうか、の意である。
いはき:岩と木。人の情けを解さないもののたとえ
つれもなし:冷淡である。そっけない
- 作者
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賀茂政平
- 出典
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千載和歌集
- 前の歌
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我ゆゑの涙とこれをよそに見ば あはれなるべき袖の上かな
- 次の歌
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恋ひ死なん涙の果てや渡り川 深き流れとならんとすらん