- 表題
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 - 古今和歌集
 
古今和歌集 - 凡河内みつね
                                
                                    かくばかり惜しと思ふ夜をいたづらに
                                    
                                    寝てあかすらむ人さへぞうき
                                
                            
                            夜が明けるのがこれほど惜しいと思う秋の夜を、何もせずむだに寝て明かしてしまう人までも普通でないと思われる。
古今和歌集 - 藤原忠房
                                
                                    蟋蟀いたくななきそ秋の夜の
                                    
                                    長き思ひは我ぞまされる
                                
                            
                            蟋蟀(きりぎりす)よ、そんなに悲しそうに鳴いてくれるな。秋の夜は長いけれど、同じように長く尽きない思いは、私の方が優っているのだから。