- 歌の意味
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織女が帰る朝の天の川に、舟も通えないほどの波が立ってほしい。
- 鑑賞
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巻第五 秋歌上 248
詞書「七月八日の朝」
織女が帰っていく朝の天の川に、舟も通えないほどの波が立ってほしいと願った歌である。波が立てば帰れなくなり、二人の別れが延びるであろうと、別れを惜しむ心を表している。
詞書によれば、七夕の翌朝である七月八日の朝に詠んだものである。次歌は紀貫之が同じ心を詠んだもので、二首は七夕の翌朝の別れを主題に並べられている。
作者の「兼輔朝臣」は藤原兼輔である。藤原利基の子で、中納言に至った。賀茂川の堤に邸を構えたことから堤中納言と呼ばれ、紀貫之や凡河内躬恒らを庇護した。紫式部の曽祖父にあたり、三十六歌仙の一人である。
初句「七夕の」は、織女が、の意である。
二句「帰る朝の」は、帰っていく朝の、の意で、七夕の逢瀬を終えた翌朝を示している。
三句「天の河」は、天の川、の意である。
四句「舟も通はぬ」は、舟も通えない、の意で、次の「波」を修飾している。
結句「波も立たなん」の「なん」は他に対する願望の終助詞で、波が立ってほしい、の意である。本巻の第二百四十三首が渡りを妨げる白波を詠んだのに対し、本歌は別れを妨げる波を願っている。
あした:朝、特に夜が明けた翌朝
- 作者
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藤原兼輔
- 出典
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後撰和歌集
- 前の歌
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秋の夜の飽かぬ別れを七夕は たてぬきにこそ思ふべらなれ
- 次の歌
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朝戸開けてながめやすらん七夕は 飽かぬ別れの空を恋ひつつ