秋の月常にかく照るものならば
闇に経る身はまじらざらまし
- 歌の意味
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秋の月がいつもこのように照るものであるならば、闇の中に日を過ごすわが身も、闇にまじることはないだろうに。
- 鑑賞
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巻第六 秋歌中 324
詞書は前の歌に続き「是貞の親王の家の歌合に」
秋の月がいつもこのように照るものならば、闇の中に暮らすわが身も、闇にまじることはないだろうにと詠んだ歌である。明るい秋の月を仰ぎ、心の闇に沈む身を嘆いている。
本巻の第三百二十三首、第三百二十四首は、ともに是貞親王の家の歌合の歌である。
作者は「よみ人しらず」で、詠み手の名は伝わらない。
初句「秋の月」は、秋の月、の意である。
二句「常にかく照る」は、いつもこのように照る、の意である。
三句「ものならば」の「ば」は順接の仮定条件で、ものであるならば、の意である。
四句「闇に経る身は」は、闇の中に日を過ごす身は、の意で、前歌の「隈」に通じる心の闇を示している。
結句「まじらざらまし」の「まし」は反実仮想の助動詞で、三句と呼応し、闇にまじることはないだろうに、の意である。
まじる:入りまじる、まぎれこむ
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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後撰和歌集
- 前の歌
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秋の夜の月の光は清けれど 人の心の隈は照らさず
- 次の歌
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いつとても月見ぬ秋はなきものを わきて今宵のめづらしきかな