今朝の嵐寒くもあるかなあしひきの
山かきくもり雪ぞ降るらし
- 歌の意味
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今朝の嵐はなんと寒いことか。山は一面に曇って、雪が降っているらしい。
- 鑑賞
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巻第八 冬歌 466
詞書「題しらず」
今朝の嵐はなんと寒いことか、山は一面に曇って雪が降っているらしいと詠んだ歌である。身に感じる嵐の寒さから、見えない山の雪を推し量っている。
前歌が都の時雨から吉野の雪を思いやったのに続き、本歌は嵐の寒さから山の雪を推し量っており、身近な天候から遠い山の雪を思う歌が並んでいる。
作者は「よみ人しらず」で、詠み手の名は伝わらない。
初句「今朝の嵐」は字余りで、今朝の激しい風、の意である。
二句「寒くもあるかな」は字余りで、「かな」は詠嘆の終助詞である。なんと寒いことか、の意で、ここで句切れとなる。
三句「あしひきの」は、「山」にかかる枕詞である。
四句「山かきくもり」は、山が一面に曇って、の意である。
結句「雪ぞ降るらし」の「らし」は根拠のある推定を表す助動詞で、嵐の寒さを根拠に、雪が降っているらしい、と推し量っている。係助詞「ぞ」を受けて「らし」で結んでいる。
あらし:山から吹きおろす激しい風
かきくもる:空が一面に曇る
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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後撰和歌集
- 前の歌
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神無月しぐるる時ぞみ吉野の 山のみ雪も降り始めける
- 次の歌
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黒髪の白くなりゆく身にしあれば まづ初雪をあはれとぞ見る