年経れど色も変はらぬ松が枝に
かかれる雪を花とこそ見れ
- 歌の意味
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年を経ても色の変わらない松の枝にかかっている雪を、花だと見ることだ。
- 鑑賞
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巻第八 冬歌 475
詞書「題しらず」
年を経ても色の変わらない松の枝にかかっている雪を、花だと見ると詠んだ歌である。花の咲かない常緑の松に、雪が花の代わりとなって彩りを添えるさまを表している。
次歌も結句に「花とこそ見れ」を置き、雪を花に見立てる二首が並んでいる。本巻の第四百九十二首も松の葉にかかる雪を冬の花と詠んでおり、雪を花に見立てる趣向は本巻で繰り返されている。また第四百五十七首の時雨にも色を変えない榊と、変わらぬ常緑という点で対応している。
作者は「よみ人しらず」で、詠み手の名は伝わらない。原文の作者表記は「よみ人も」とあるが、ここでは「よみ人しらず」として扱う。
初句「年経れど」は、年を経ても、の意で、「ど」は逆接の接続助詞である。
二句「色も変はらぬ」は、色も変わらない、の意で、松の常緑をいっている。本巻の第四百五十七首の「色も変はらざりけり」と同じ趣向である。
三句「松が枝に」は、松の枝に、の意である。
四句「かかれる雪を」は、かかっている雪を、の意で、本巻の第四百九十二首の二句「かかれる雪の」と同じ語を用いている。
結句「花とこそ見れ」は、花だと見ることだ、の意で、係助詞「こそ」と已然形「見れ」が係り結びをなしている。次歌の結句と同じ句である。
まつがえ:松の枝
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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後撰和歌集
- 前の歌
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年ごとに白髪の数をますかがみ 見るにぞ雪の友は知りける
- 次の歌
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霜枯れの枝となわびそ白雪の 消えぬ限りは花とこそ見れ