霜枯れの枝となわびそ白雪の
消えぬ限りは花とこそ見れ
- 歌の意味
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霜枯れの枝だと嘆くな。白雪が消えないうちは、花だと見ることだ。
- 鑑賞
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巻第八 冬歌 476
詞書「題しらず」
霜枯れの枝だと嘆くな、白雪が消えないうちは花だと見ている、と詠んだ歌である。霜に枯れた木の枝に呼びかけ、枝に積もる雪を花と見なして慰めている。
前歌と同じく結句に「花とこそ見れ」を置いている。前歌が常緑の松の雪を詠んだのに対し、本歌は霜に枯れた枝の雪を詠んでおり、色の変わらぬ木と枯れた木とが対をなしている。
作者は「よみ人しらず」で、詠み手の名は伝わらない。原文の作者表記は「よみ人も」とあるが、ここでは「よみ人しらず」として扱う。
初句「霜枯れの」は、霜にあたって枯れた、の意である。
二句「枝となわびそ」の「な~そ」は禁止を表し、枝だと嘆くな、の意である。ここで句切れとなる。
三句「白雪の」は、白雪が、の意である。
四句「消えぬ限りは」は、消えないうちは、の意である。
結句「花とこそ見れ」は、花だと見ることだ、の意で、係助詞「こそ」と已然形「見れ」が係り結びをなしている。前歌の結句と同じ句である。
しもがれ:霜にあたって草木が枯れること
わぶ:嘆く、つらく思う
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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後撰和歌集
- 前の歌
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年経れど色も変はらぬ松が枝に かかれる雪を花とこそ見れ
- 次の歌
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氷こそ今はすらしもみ吉野の 山の滝つ瀬声も聞こえず