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あらたまの年を渡りてあるが上に
降り積む雪の絶えぬ白山

歌の意味
年を越して積もっている雪の上に、さらに降り積もる雪が絶えることのない白山であることよ。
鑑賞
巻第八 冬歌 482

詞書「題しらず」
 年を越して積もっている雪の上に、さらに降り積もる雪の絶えることのない白山を詠んだ歌である。一年中雪の消えない白山の姿を、年を越して重なる雪によって表している。
 本巻の第四百七十首も白山の雪を詠み、第四百九十九首も越の白嶺を詠んでおり、雪の名所として白山が繰り返し詠まれている。
 作者は「よみ人しらず」で、詠み手の名は伝わらない。

 初句「あらたまの」は、「年」にかかる枕詞である。
 二句「年を渡りて」は、年を越して、の意である。
 三句「あるが上に」は、残っている雪の上に、の意である。
 四句「降り積む雪の」は、降り積もる雪が、の意である。
 結句「絶えぬ白山」は、絶えることのない白山、の意で、体言止めで一首を結んでいる。本巻の第四百七十首の初句「白山に」と同じ山を詠んでいる。

あらたまの:「年」にかかる枕詞
しらやま:加賀と越前の境にある白山、雪の名所として知られる歌枕
作者
よみ人しらず
出典
後撰和歌集
前の歌
思ひつつ寝なくに明くる冬の夜の 袖の氷は解けずもあるかな
次の歌
まこも刈る堀江に浮きてぬる鴨の 今宵の霜にいかにわぶらん