まこも刈る堀江に浮きてぬる鴨の
今宵の霜にいかにわぶらん
- 歌の意味
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まこもを刈る堀江に浮かんで寝ている鴨は、今夜の霜にどれほどつらい思いをしていることだろうか。
- 鑑賞
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巻第八 冬歌 483
詞書「題しらず」
まこもを刈る堀江に浮かんで寝ている鴨は、今夜の霜にどれほどつらい思いをしているだろうかと詠んだ歌である。霜の降りる寒い夜に、水に浮いたまま眠る鴨を思いやっている。
本巻の第四百六十首や第四百九十首と同じく、冬の水辺の鴨を詠んでいる。第四百七十八首のおしどりの羽の霜とも、水鳥の上の霜を思いやる点で共通している。
作者は「よみ人しらず」で、詠み手の名は伝わらない。
初句「まこも刈る」は、まこもを刈る、の意で、「堀江」にかかる枕詞のように用いられている。
二句「堀江に浮きて」は、掘って造った水路に浮かんで、の意である。
三句「ぬる鴨の」は、寝ている鴨が、の意である。
四句「今宵の霜に」は、今夜の霜に、の意である。
結句「いかにわぶらん」の「らん」は現在推量の助動詞で、どれほどつらく思っているだろうか、の意である。
まこも:水辺に生えるイネ科の草
ほりえ:地を掘って造った水路、運河
わぶ:つらく思う、嘆く
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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後撰和歌集
- 前の歌
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あらたまの年を渡りてあるが上に 降り積む雪の絶えぬ白山
- 次の歌
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白雲の下りゐる山と見えつるは 降り積む雪の消えぬなりけり