我ながらさももどかしき心かな
思はぬ人はなにか恋しき
- 歌の意味
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我ながら、なんとももどかしい心であることよ。自分を思ってもくれない人が、どうして恋しいのだろう。
- 鑑賞
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巻第十二 恋歌二 759
詞書「題しらず」
自分を思ってもくれない人をどうして恋しく思うのか、我ながらもどかしい心だと詠む歌である。前歌の第七百五十八首がつれない相手を恨んだのに対し、この歌はそのつれない人を思い切れない自分自身にいら立っている。
初句「我ながら」は、自分のことながら、の意である。
二句「さももどかしき」は、なんとももどかしい、の意で、「もどかし」は思うようにならずじれったい意である。
三句「心かな」は、心であることよ、の意で、ここで句切れとなる三句切れの歌である。
四句「思はぬ人は」は、自分を思ってくれない人は、の意で、前歌の第七百五十八首の結句「つれなかるらん」のつれない相手を受けている。
結句「なにか恋しき」は、どうして恋しいのか、の意で、係助詞「か」を受けて連体形の「恋しき」で結ぶ係り結びである。
もどかし:思うようにならず、じれったい
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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拾遺和歌集
- 前の歌
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隠れ沼の底の心ぞ恨めしき いかにせよとてつれなかるらん
- 次の歌
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草隠れかれにし水はぬるくとも むすびし袖は今も乾かず