心あてに見ばこそ分かめ白雪の
いづれか花の散るにたがへる
- 歌の意味
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当て推量で見るのなら見分けもしようが、この白雪のどこが、花の散るのと違っているだろうか。
- 鑑賞
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巻第八 冬歌 487
詞書「題しらず」
当て推量で見るのなら見分けもしようが、この白雪のどこが花の散るのと違っているだろうか、と詠んだ歌である。降る雪と散る花がまったく見分けられないほど似ていることを、反語によって強調している。
古今和歌集の凡河内躬恒の「心あてに折らばや折らむ初霜の置きまどはせる白菊の花」と同じく初句に「心あてに」を置き、白いものどうしの見分けがたさを詠んでいる。本巻の第四百七十五首や第四百七十六首と同じく、雪を花に見立てている。
作者は「よみ人しらず」で、詠み手の名は伝わらない。
初句「心あてに」は、当て推量で、の意である。
二句「見ばこそ分かめ」は、見るのならば見分けもしようが、の意で、係助詞「こそ」と已然形「め」が係り結びをなし、逆接で下に続いている。
三句「白雪の」は、白雪の、の意である。
四句「いづれか花の」の「か」は反語の係助詞で、どこが花の、の意である。
結句「散るにたがへる」は、散るのと違っているだろうか、違ってはいない、の意で、四句の「か」を受けて連体形「る」で結ぶ係り結びとなっている。
こころあて:当て推量、見当
たがふ:違う、食い違う
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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後撰和歌集
- 前の歌
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流れゆく水凍りぬる冬さへや なほうき草の跡はとどめぬ
- 次の歌
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天の川冬は氷に閉ぢたれや 石間にたぎつ音だにもせぬ