山近み珍しげなく降る雪の
白くやならん年積もりなば
- 歌の意味
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山が近いので、珍しくもなく降る雪のように、私の髪も白くなるのだろうか。年が積もったならば。
- 鑑賞
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巻第八 冬歌 491
詞書「題しらず」
山が近いので珍しくもなく降る雪のように、年が積もったならば私の髪も白くなるのだろうか、と詠んだ歌である。山里にたびたび降る雪に、年を重ねて白髪になっていくわが身を重ねている。
本巻の第四百六十七首や、第四百七十一首から第四百七十四首の贈答と同じく、雪と白髪を重ねている。雪が「積もる」ことと年が「積もる」ことを重ねる趣向である。
作者は「よみ人しらず」で、詠み手の名は伝わらない。
初句「山近み」は、「~み」の形で理由を表し、山が近いので、の意である。
二句「珍しげなく」は、珍しくもなく、いつものように、の意である。
三句「降る雪の」は、降る雪のように、の意である。
四句「白くやならん」の「や」は疑問の係助詞で、連体形「らん」と係り結びをなし、白くなるのだろうか、の意である。
結句「年積もりなば」は、年が積もったならば、の意で、雪の「積もる」と年の「積もる」を重ね、四句と倒置の関係にある。
めづらしげなし:珍しくもない、ありふれている
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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後撰和歌集
- 前の歌
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冬の池の水に流るるあし鴨の うき寝ながらにいく夜経ぬらん
- 次の歌
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松の葉にかかれる雪のそれをこそ 冬の花とは言ふべかりけれ