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春近く降る白雪は小倉山
峰にぞ花の盛りなりける

歌の意味
春近くに降る白雪によって、小倉山の峰では、花が盛りであったのだ。
鑑賞
巻第八 冬歌 501

詞書「題しらず」
 春近くに降る白雪によって、小倉山の峰では花が盛りであったと詠んだ歌である。峰に降り積もった雪を満開の花に見立て、春の近さを感じさせている。
 本巻の第四百九十七首や前歌と同じく、春の近い時期の雪を花に見立てている。紅葉の名所として知られる小倉山を、雪の花の山として詠んでいる。
 作者は「よみ人しらず」で、詠み手の名は伝わらない。

 初句「春近く」は、春が近くなって、の意である。本巻の第四百九十七首の三句「春近み」と同じく、春の近さを詠んでいる。
 二句「降る白雪は」は、降る白雪は、の意である。
 三句「小倉山」は、山城の嵯峨にある山で、紅葉の名所として知られた歌枕である。
 四句「峰にぞ花の」は、峰にこそ花の、の意で、「ぞ」は強めの係助詞である。
 結句「盛りなりける」は、盛りであったのだ、の意で、四句の「ぞ」を受けて連体形「ける」で結ぶ係り結びとなっている。

をぐらやま:山城の嵯峨にある山、紅葉の名所として知られる歌枕
作者
よみ人しらず
出典
後撰和歌集
前の歌
年暮れて春あけがたになりぬれば 花のためしにまがふ白雪
次の歌
冬の池に住むにほ鳥のつれもなく 下に通はん人に知らすな