見ぬほどに年のかはれば逢ふことの
いやはるばるに思ほゆるかな
- 歌の意味
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逢わずにいるうちに年が改まり春になったので、逢うことがいよいよ遥かに遠いものに思われることだ。
- 鑑賞
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巻第十 恋歌二 639
詞書「兵衛につかはしける」
逢わずにいるうちに年が改まったので、逢うことがいよいよ遥かに思われる、と詠んだ歌である。年が変わって春が来たことに、逢瀬がますます遠のいた嘆きを重ねている。
詞書によれば、兵衛と呼ばれた女に送った歌である。
作者は「よみ人しらず」で、詠み手の名は伝わらない。
初句「見ぬほどに」は、逢わずにいるうちに、の意である。
二句「年のかはれば」は、年が改まったので、の意である。
三句「逢ふことの」は、逢うことが、の意である。
四句「いやはるばるに」の「はるばる」は、遥か遠い意の「遥々」と、新年の「春」を掛けた掛詞で、「いや」は、いよいよ、ますます、の意である。
結句「思ほゆるかな」は、思われることだ、の意で、「かな」は詠嘆の終助詞である。
はるばる:遥か遠い意の「遥々」と、新年の「春」を掛ける
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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後撰和歌集
- 前の歌
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住の江の浪にはあらねど世とともに 心を君に寄せわたるかな
- 次の歌
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今日過ぎば死なましものを夢にても いづこをはかと君が問はまし