同じくは君とならびの池にこそ
身を投げつとも人に聞かせめ
- 歌の意味
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どうせ同じことなら、あなたと並んで、ならびの池にこそ身を投げたと、人に聞かせよう。
- 鑑賞
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巻第十二 恋歌四 855
詞書「未だ逢はず侍りける女のもとに、死ぬべしと言へりければ、返事に早死ねかしと言へりければ、又つかはしける」
どうせなら、あなたと並んで、ならびの池に身を投げたと人に聞かせよう、と詠んだ歌である。早く死ねと突き放した女に対し、それなら一緒に身を投げようと、池の名に掛けて切り返している。
詞書によれば、まだ逢っていない女に、恋しさで死にそうだと言ったところ、返事に早く死ねばよいと言われたので、また送った歌である。
作者は「よみ人しらず」で、詠み手の名は伝わらない。
初句「同じくは」は、どうせ同じことなら、の意である。
二句「君とならびの」は、あなたと並んで、の意で、「ならび」に「並び」と池の名を掛けている。
三句「池にこそ」は、池にこそ、の意で、「こそ」は強めの係助詞である。
四句「身を投げつとも」は、身を投げたと、の意で、「つ」は完了の助動詞である。
結句「人に聞かせめ」は、人に聞かせよう、の意で、三句の「こそ」を受けて已然形「め」で結ぶ係り結びとなっている。
ならびのいけ:山城の双が岡のあたりにあったとされる池。「並び」の意を掛ける
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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後撰和歌集
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