関守が改まるてふ逢坂の
木綿付け鳥は鳴きつつぞ行く
- 歌の意味
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関守が新しく替わったという逢坂の関を、木綿付け鳥のように、私は泣きながら越えて行くことだ。
- 鑑賞
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巻第十三 恋歌五 982
詞書「返し」
関守が新しく替わったという逢坂の関を、木綿付け鳥のように泣きながら越えて行く、と詠んだ歌である。女に新しい男ができたことを関守が替わったと言い、自分は木綿付け鳥のように泣きながら去って行くのだと嘆いている。
前歌の第九百八十一首への返歌で、もとの夫が答えた歌である。前歌の逢坂を受け、関守の交替に女の心変わりを重ねている。
作者は「よみ人しらず」で、詠み手の名は伝わらない。
初句「関守が」は、関所の番人が、の意で、女のそばにいる男をたとえている。
二句「改まるてふ」は、新しく替わったという、の意で、「てふ」は「といふ」のつまった形である。女に新しい男ができたことを表している。
三句「逢坂の」は、逢坂の、の意で、前歌の三句と同じ語である。
四句「木綿付け鳥は」は、木綿付け鳥は、の意で、鶏をいい、作者自身をたとえている。
結句「鳴きつつぞ行く」は、鳴きながら行く、の意で、「鳴き」に「泣き」を重ねている。「ぞ」は強めの係助詞で、連体形「行く」で結ぶ係り結びとなっている。
せきもり:関所の番人
ゆふつけどり:鶏の異名。逢坂の関と結びつけて詠まれる
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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後撰和歌集
- 前の歌
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ありとだに聞くべきものを逢坂の 関のあなたぞはるけかりける
- 次の歌
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行き帰り来ても聞かなん逢坂の 関に替はれる人もありやと