ふるさとに君はいづらと待ち問はば
いづれの空の霞と言はまし
- 歌の意味
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もとの家で、あの方はどこにと待っていた人に問われたならば、どの空の霞になったと答えたらよいのだろうか。
- 鑑賞
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巻第二十 慶賀歌 1415
詞書「人の忌果てて、もとの家に帰りける日」
もとの家で、あの方はどこにと待って問われたら、どの空の霞と答えようか、と詠んだ歌である。喪が明けてもとの家に帰る日、待っていた人に故人の行方を問われたら、火葬の煙となって消えた人を、どの空の霞と答えればよいのかと嘆いている。
詞書によれば、人の忌が終わり、もとの家に帰った日に詠んだ歌である。
作者は「よみ人しらず」で、詠み手の名は伝わらない。
初句「ふるさとに」は、もとの家で、の意である。
二句「君はいづらと」は、あの方はどこにと、の意である。
三句「待ち問はば」は、待っていて問うたならば、の意で、「ば」は仮定を表す。
四句「いづれの空の」は、どの空の、の意で、二句の「いづら」と同じ音を重ねている。
結句「霞と言はまし」は、霞と答えればよいのだろうか、の意で、「まし」はためらいの意を表す。霞は火葬の煙をたとえている。
いみはつ:忌の期間が終わる
かすみ:空にたなびく霞、ここでは火葬の煙のたとえ
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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後撰和歌集
- 前の歌
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袖乾く時なかりつる我が身には 降るを雨とも思はざりけり
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君がいにし方やいづれぞ白雲の 主なき宿と見るが悲しさ